先日当ブログでもご紹介しましたロシア関連映画『パラジャーノフ特集』の上映が始まり、初日にトークイベントが開催されましたのでその模様をご紹介致します。

日時:2016年4月16日(土) 場所:K’s cinema

トークゲスト:近衛はなさん(女優・脚本家・詩人)、田中千世子さん(映画評論家)

パラジャーノフ特集トークイベントご自身もロシア好きが高じて、現地ペテルブルクに演劇の勉強のために留学されていた近衛はなさんのお話しは、パラジャーノフ作品に留まらず、タルコフスキー監督作品ほか、ロシア文学の話題など幅広い内容で、観客を魅了していました。

20歳で初めてパラジャーノフ『火の馬』を見た時、「映画が内側から輝いている」と感じたそうで、さらに『火の馬』を俳優と一緒に走るようなカメラワークだと評し、『ざくろの色』はまさに「絵画というのにふさわしい抽象的で美しい作品」とお話しされていました。

また、脚本家・詩人でもある近衛さんは、パラジャーノフが書いた脚本を、一つの文学作品として完成度が高く、作品に詩があるとしてパラジャーノフの著作『七つの夢』からの一編を朗読していただきました。

映画の公開禁止処分や3度の投獄を受けても独特の作風で作品を作り続けたパラジャーノフを「型にはまらないで、できることは何でもやった人」と話し、また、「本日、劇場で見たら、テレビでは聞こえてこない音がたくさん聴こえてきた。貴重な機会に是非劇場で見てほしい」と話しました。